夏休み明けの子どものストレスにはどう対応するべき?

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夏休みが明け、学校が再開するこの時期、心と体に不調をきたす子どもが増える傾向にあります。子どもたちが発するSOSを逃さないためには、どうすればいいのでしょうか。

新型コロウイルスの第7波が続く一方、今年は3年ぶりに行動制限がない夏休みとなりました。遠い地に旅行に行ったり、帰省したり、充実した楽しい夏休みを過ごした子どもたちも多いことでしょう。

楽しい学校生活があり、夏休みにリフレッシュでき、元気に登校再開できると良いのですが、そうとばかりは限りません。

不登校ぎみの子の中には、夏休み中の脱力状態や生活リズムの乱れから復帰できず、夏休みの終わりが近づくほど不安が高まる子もいます。

Suffer from depression , mental health problem. asian young woman sitting on the bed feeling depressed.

この記事で書かれている内容

体調不良を訴える子どもの変化

文部科学省は保護者や学校関係者に向けて、子どもにあらわれるサインも紹介しています。

子どもにあらわれるサイン
・関心のあった事柄に対して急に興味を失う
・成績が急に落ちる
・身だしなみを気にしなくなる
・不眠、食欲不振、体重減少

などのさまざまな身体の不調を訴えます。

 

上記のような変化が見られたら、一度ゆっくり時間をとり、じっくりお子さんと話してみるといいでしょう。

「なんとなくいつもとは違うな」といったささいな変化でも感じるのであれば、子どもが悩みを抱えているのかもしれないと考えたいところです。

本当は、ならかの理由により学校に行きたくないという気持ちが強くても、こうしたサインをキャッチする力が大人に必要との指摘は、非常に重要だと思います。

小さな子でも相談することを恥ずかしく思ったり、親を心配させたくないという気持ちから相談できなかったりする子は多いものです。

 

子どもが悩んでいそうで辛そうな時は、ストレートに『何か心配ごとある?』と聞いてください。

心の底では、気にかけて聞いてくれるのを待っています。どこか元気がないような様子など、親としての直感が役にたつことも多いです。

娘と話す母親

 

相談することはとても勇気のいることですし、大きなエネルギーを要します。

大人でさえ、1カ月以上休んで職場へ行けば緊張や疲れを感じるもの。子どもであれば尚更のことでしょう。 特に大人とは違い、子どもは家庭と学校だけがその子の世界となりやすく、逃げ場もないものです。

人には恒常性維持機能があり、環境の変化には弱いのです。1ヶ月以上も夏休みの学校に行く生活をしていなかったことを続けようようとするのです。

未だ残る日本の風潮

また、「学校に行かなければならない!」「みんなと同じじゃないと!」といった考えは特に日本では根強く残っており、その空気を感じて相談すること自体をためらってしまう子も多いでしょう。

気持ちの問題にあわせて、どのように相談したら良いのか、うまく言葉で表現できない子もいます。

私たちが子どもの頃を思い出してみましょう。

 

ただ、不安や悩みを子どもひとりで解決するには困難なことが多いものです。すぐには解決できなくても、誰かに話を聞いてもらえるだけでもほっとしますよね。

お風呂の中でなら悩みを話してくれるというように、その子ならではの相談しやすい相手や環境、時間帯、タイミングはあるものです。

習い事や塾などでさまざまな人との触れ合いを増やし、親だけでなく家庭外で子どもが相談できる相手を見つけられるのも良い方法です。

また、SNSでも相談できることについて、子ども自身が知っておくことも重要です。大人でも誰かに相談するのは勇気がいるものですから、そのハードルを下げるための環境作りが今後とも重要となってきます。

ITが導く悩みの解決システム

そうは言っても、話を聞こうとしない親や教職員もいることでしょう。せっかく勇気を持って相談してもあしらわれてしまっては、二度目の勇気は非常に難儀となってもう殻に閉じこもってしまいます。

しかし最近では、子どもたちに支給されるタブレットから、悩んでいることなどを相談するシステムを構築した事例もあります。

チャットならば、話せない悩みも書き込んで相談することも可能です。

その端末から専用のページにアクセスし、文字でやりとりするチャットか音声通話で相談すると、臨床心理士などの資格を持つ相談員が対応します。匿名での相談が可能ということで、当初の想定より多く、相談が寄せられているといいます。

子どもに使い勝手のいいように電話でもLINEでもタブレットでも、選択して相談できるメリットがあります。

まとめ

子どもが発するSOSに気づいた場合、まわりの大人の対応が重要なのです。

じっくり話を聞きましょう。まずは溜まっている鬱憤を全て出してもらいましょう。

そこから一緒に、同じ目線で考えるのです。

学校で実際に子どもたちに関わっている先生たちは、子どもたちの変化にいち早く対応しようと、子どもの様子を丁寧に見ています。お悩みの点があれば学校にも相談して、家と外の状況を比較して話をするのも大事なサポートにつながります。

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